どのくらい借りられる?意外と知らない、年収と借入限度額の関係
銀行であっても、貸金業者であってもお金を借りるときは、必ずと言っていいほど年収を聞かれます。年収は、言わずと知れたその人の1年間の稼ぎです。たとえば、消費者金融で、少ない額のお金の融資を受ける場合、年収は自己申告になります。ある意味、虚偽の報告をしても分からないわけす。しかし、嘘が発覚した場合は、当然信用をなくしますので、やはり本当の年収を自己申告しましょう。では、50万円以上の大口の貸付けの場合はどうでしょう。この場合、自己申告という訳にはいきません。給料明細や源泉徴収票などの、年収を示す明確な書類が必要になります。
さて、それではなぜ、年収を消費者金融などに教える必要があるのでしょうか?これは、一重にその人の返済能力が分かるからです。特に消費者金融は、個人の信用に対してお金を貸す部分が大きいですから、年収が高ければ高いほど、返済能力が高いと考えるのです。ここでひとつ、気を付けなければいけないことがあります。年収と手取りは違う、という事です。手取りとは、総支給額から税金、保険料などを引かれた後に、実際に手にする給料の事です。しかし、年収は税金などが引かれる前の総支給額の事なのです。ここを誤り、年間の手取り額を報告してしまうと、あとあと、借入限度額に差が出てしまいます。
2010年6月に完全施行された、総量規制という法律をご存知でしょうか。これは銀行を除く、貸金業者に対して原則、利用者の年収の1/3以上の金額の貸付を行ってはいけませんよ、という借入限度額を制限した法律です。年収が少ないのに、消費者金融などでお金を借りて、多額の負債を抱えてしまう人や、そんな人を狙う悪徳業者を排除する目的で作られました。具体的にいえば、年収300万円の人は消費者金融では、100万円までしか、原則、融資を受けられないのです。
先ほどの、話に戻りますが、この総量規制の規制対象が年収になりますので、もし、初めての借入時に年収を年間の手取り金額で申告してしまうと、借入限度額が本来の金額よりも大分下回ってしまうので、注意が必要になります。